肩の痛み

肩や周辺の痛みに関しては様々な原因が考えられます。五十肩かな?などと勝手に判断せずにしっかりと医療機関へ受診されることをおすすめします。

翼状肩甲骨(翼状肩甲)

腕を挙上する時に肩甲骨の内側縁が浮き上がって、天使の羽根や折り畳んだ鳥の羽根のように見えるので、このように呼ばれます。

正常の肩では、腕を90度以上挙上するときには、上腕骨と肩甲骨の間の肩関節だけでなく、肩甲骨の内側で内側縁に起始する前鋸筋や肩甲骨棘~肩峰に停止する僧帽筋の働きで、肩甲骨が胸郭の外側を滑るように前方に移動し、かつ下端(下角)が更に上方に回転します。

前鋸筋が麻痺すると、肩甲骨の内側縁が浮き上がって翼状肩甲骨となり、腕を前方へ挙上できなくなります。

出典:一般社団法人日本神経学会

五十肩(肩関節周囲炎)

肩関節が痛み、関節の動きが悪くなります(運動制限)。

運動痛

動かす時に痛みがありますが、あまり動かさないでいると肩の動きが悪くなってしまいます。髪を整えたり、服を着替えることが不自由になることがあります。

夜の痛み

夜中にズキズキ痛み、ときに眠れないほどになることもあります。

出典:一般社団法人日本神経学会

肩腱板断裂

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石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)

夜間に突然生じる激烈な肩関節の疼痛で始まる事が多いです。痛みで睡眠が妨げられ、関節を動かすことが出来なくなります。

発症後1~4週、強い症状を呈する急性型、中等度の症状が1~6ヵ月続く亜急性型、運動時痛などが6ヵ月以上続く慢性型があります。

出典:一般社団法人日本神経学会

腕神経叢損傷(わんしんけいそうそんしょう)

オートバイ走行中の転倒、スキーなど高速滑走のスポーツでの転倒、機械に腕が巻き込まれた後などで、上肢のしびれ、肩の挙上や肘の屈曲ができなくなったり、時には手指も全く動かなくなったりします。

骨盤位分娩や肩難産で生まれた乳児が肩の挙上や肘の屈曲をしません。

いずれの場合も、腕神経叢のどの部位が、どの程度損傷されるかにより、それぞれの損傷高位に応じた運動麻痺、感覚障害や自律神経障害があらわれます。肩の挙上と肘屈曲ができないものから肩から上肢全体が全く動かないもの、外傷後徐々に軽快するものから全く回復しないものまで、いろいろあります。

出典:一般社団法人日本神経学会

反復性肩関節脱臼

肩関節は反復性脱臼が最も多くみられる関節です。ほとんどのものが外傷性の脱臼に続発しておこります。

外傷による肩関節の脱臼は、ラグビー、アメフト、柔道などのコンタクトスポーツに多く、前下方脱臼がほとんどです。肩関節は一度脱臼を起こすと、その後は脱臼しやすくなり、前下方脱臼では、外転・外旋位を強制されることによっておこります。

脱臼の回数を増すごとに軽微な外力でおこるようになり、スポーツ活動ばかりでなく、寝返りのような日常動作でも脱臼が起こりやすくなります。これを反復性肩関節脱臼と呼びます。

出典:一般社団法人日本神経学会

接骨院での治療法

肩の痛みを感じたら、まずは整形外科への受診をおすすめします。その後、整形外科の先生と連携して手技や電気、低周波での保存療法をおこないます。