膝の痛みに関しては様々な病名が考えられますので、下記に代表的な病気をご紹介させて頂きます。
変形性膝関節症
男女比は1:4で女性に多くみられ、高齢者になるほど罹患率は高くなります。主な症状は膝の痛みと水がたまることです。初期では立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみに痛み、休めば痛みがとれますが、正座や階段の昇降が困難となり(中期)、末期になると、安静時にも痛みがとれず、変形が目立ち、膝がピンと伸びず歩行が困難になります。
出典:一般社団法人日本神経学会
半月損傷
詳しくはこちら膝靭帯損傷
急性期(受傷後3週間くらい)には膝の痛みと可動域制限がみられます。しばらくして腫れ(関節内血腫)が目立ってくることもあります。急性期を過ぎると痛み、腫れ、可動域制限はいずれも軽快してきます。しかしこの頃になると損傷部位によっては膝の不安定感が徐々に目立ってくることがあります。これは下り坂やひねり動作の際にはっきりすることが多いです。
不安定感があるままに放置しておくと新たに半月板損傷や軟骨損傷などを生じ、慢性的な痛みや腫れ(水腫)が出現します。膝離断性骨軟骨炎
初期では軟骨片は遊離せず、運動後の不快感や鈍痛の他は特異的な症状は出ません。関節軟骨の表面に亀裂や変性が生じると疼痛も強くなり、スポーツなどで支障を来します。骨軟骨片が遊離すると引っかかり感やズレ感を訴えます。大きな骨軟骨片が遊離すると膝の中でゴリッと音がする場合があります。
出典:一般社団法人日本神経学会
オスグッド病
詳しくはこちらスポーツによる膝の慢性障害
ランニングやジャンプを長時間繰り返しおこなうことによって膝に痛みが生じてきます。痛みの程度により重症度が異なります。
軽症
スポーツは可能であるが、その後痛む。
中等症
スポーツのプレーには支障がないが、途中と後で痛む。
重症
常に痛み、プレーに支障が出る。
最重症
腱や靱帯の断裂。
出典:一般社団法人日本神経学会
膝蓋骨脱臼
ほとんどは膝蓋骨が外側に脱臼(外側脱臼)します。新鮮例では膝関節の痛みや腫れが生じます。
脱臼を繰り返す(反復性脱臼)ようになると痛みや腫れなどは少なくなり、不安定感を強く訴えます。
出典:一般社団法人日本神経学会
腓骨神経麻痺
下腿の外側から足背ならびに第5趾を除いた足趾背側にかけて感覚が障害され、しびれたり触った感じが鈍くなります。足首(足関節)と足指(趾)が背屈で出来なくなり、下垂足(drop foot)になります。
出典:一般社団法人日本神経学会
O脚・X脚
初期症状は外見上の異常のみですが、変形が高度になると痛みや機能障害を呈するようになります。幼少期に認めることがほとんどですが、青年期発症のO脚・X脚も存在します。
出典:一般社団法人日本神経学会
膝関節捻挫
ケガをした関節の腫れ、痛みが見られます。これら症状は一般には損傷の程度と一致しますが、痛みを感じにくい靭帯(前十字靭帯など)もあるため、余り痛くないから大丈夫と考えてはいけません。また、かなり高度の靱帯損傷があっても、ほとんどの場合、1~2か月以内に日常生活に支障がないレベルには回復します。したがって普通に歩けるようになったから大丈夫と思ってもいけません。
出典:一般社団法人日本神経学会
接骨院での治療法
膝の痛みに関しては、痛みがあまりなくても、その後重症化する恐れがありますので、まずは整形外科への受診をし、レントゲンなどを撮って頂き、正しい病名を把握する必要があります。その後、整形外科の先生と連携して手技や電気、低周波での保存療法をおこないます。